森づくりフォーラム・ニュース

2025年2月25日 イベントお知らせ森林と社会と暮らし

実施レポート】2025年1月29日(水)気候変動対策・生物多様性保全×パートナーシップ! これからの協働による森林づくりを考える

【実施レポート】気候変動対策・生物多様性保全×パートナーシップ!
これからの協働による森林づくりを考える

2025129日(水)に、R6年度林野庁補助事業 「国民参加による植樹等の推進対策」事業として、「気候変動対策・生物多様性保全xパートナーシップ!これからの協働による森林づくりを考える」を、国土緑化推進機構との共催で開催しました。(会場:東京大手町3×3Lab Future サロン)
当日は、企業・行政・市民団体の関係者等、100名に参加いただきました。

講演・話題提供に先立ち、国土緑化推進機構より、本シンポジウムの趣旨と「国民参加による植樹等の推進対策」事業の3年間の取り組みについて説明しました。森づくり活動をサポートするコーディネート組織の取り組みと、プラットフォームWEBサイト「森ナビ・ネット」も紹介しました。

続いてのプログラムはゲストスピーカーによる講演です。「協働による森づくり」をテーマに、株式会社モリアゲ代表の長野麻子さんが日本の森の可能性と、森林業コンサルティングとして日本の「官と民」と「森と街」を結びつけて盛り上げようとする様々な事業を紹介いただきました。具体的には、「一社一山」の事業や「森をつなぐ」東京プロジェクト、ネイチャーポジティブを目指した企業と自治体、地域のNPO法人との連携や、森林利用の取り組み等です。

続いて、実際の取り組みの話題提供として、森づくりコーディネート事業に取り組む2つの地域団体からの活動報告と、企業による森林づくりの話題提供いただきました。

公益社団法人京都モデルフォレスト協会 事務局長の仲間司さんからは、京都府民協働の森づくりとして森林整備を進めた成果と活動の評価、さらに、企業の森づくり活動を通して見えてきた取り組みの課題について報告がありました。

和歌山県から全国に向けて発信、取り組みを展開する株式会社ソマノベース代表取締役の奥川季花さんは、紀伊半島大水害での自身の被災体験から土砂災害ゼロをめざした森づくりを始められました。具体的な事業例として、「戻り苗」プロジェクト(どんぐりから育苗をして植樹する)の展開について報告いただきました。

その「戻り苗」プロジェクトを企業の活動として取り組んだ、西日本旅客鉄道株式会社 和歌山支社地域共生室の御堂直樹さんより、社内(鉄道の各駅)における具体的な取り組みの実施報告がされました。

シンポジウム後半では「これからの協働による森林づくりを考える」をテーマに、パネルディスカッションを実施しました。進行コーディネーターは岩手大学農学部教授山本信次さん。先の登壇者に加え、NPO法人よこはま里山研究所理事長・環境社会学研究者の松村正治さんがコメンテーターとして参加しました。各登壇者が森林づくり活動を始めた動機、社会的使命と活動に参加する個人や企業にとっての意義、さらにボランティアが作業対象にできる森林の限界などについて活発な議論がありました。

最後に、一般社団法人more trees(モア・トゥリーズ)事務局長の水谷伸吉さんより閉会の挨拶をいただき、シンポジウムは無事終了しました。

記事作成:山田真紀子

<シンポジウムプログラムの詳細はこちら>

最新ニュース